バレエでヴァリエーションやパドドゥを踊るとき、通常のレッスンでもつかう筋肉は自然に踊りで使えるように最初は意識して筋肉を動かしていくことになります。これがレッスンを重ねるごとに自然に身について、見た目はほっそりとした体つきで実は強い筋肉をつくりあげていくことができます。
筋トレは静的な動き、体を移動させずにギュッと筋肉を固めて力を加えたときに筋肉が使えるようになってます。これはバレエの動きで必要な筋肉ではありません。バレエは大きな動き、小さな動きの中で伸縮性のある筋肉がつくられていいます!
さて今回はバレエの動きの中で使われる筋肉の使い方についてフランスのバレエ学校で学ぶバレエ解剖学を取り入れながら学んでいきましょう。
バレリーナのように美しいパができるようになるための主な筋肉
バレエを習っていらっしゃる方はもうすでに感じていることと思いますが、筋トレのようにある一定の箇所を鍛えればいいということではないということを実感しているのではないでしょうか?
バレエの原点であるアンディオール、足さばき、腰から状態の引き上げ、こういったことが常に連動できる筋肉をバレエのパの動きに合わせて自然に筋肉が使えるようになることで、レッスン中のパ、ヴァリエーション、パドドゥがこなれた踊りになります。
結論から言うとバレエで使わない筋肉はないのですが、インナーマッスルも外側の筋肉も両方必要です。筋肉は連動して動くため、インナーマッスルを動かしていることではないということを理解しておきましょう。例えば太ももの外側の筋肉も使っています。
バレエのパで主に使う筋肉の場所
バレエを踊るにあたって使わない筋肉はないのですが、ここで主に皆さんが悩む筋肉の箇所や意図的に筋肉を使うことが必要な筋肉の場所をまずは復習してみましょう。
バレエの動きで使う主な筋肉の箇所
- 足首、足指、足裏
- ふくらはぎ、膝
- 太ももの内側と外側
- アンディオールをするための大元の筋肉(大腿骨~仙骨)
- 背中、側近
- 肩甲骨~肘~手先
これだけ↑の筋肉が主にすべて連動しながらバレエの動きができています。
バレエの動きはいろいろな体の箇所のインナーマッスルを最優先で意識して動かすことによって、深層筋以外の外側の筋肉も連動して動いています。
ただし出発点をインナーマッスルを意識して使うか、外側の筋肉を使ってしまうかによって、体のラインが異なり、美しい滑らかな動きかぎこちないかの大きな差がでてきてしまいます。
バレエで最初に必要な意識して使う筋肉の場所
上記でバレエに必要な筋肉の箇所をお伝えしました。バレエを習いたての方は最初にどの箇所を鍛えれば最短距離でバレエで必要な筋肉を作ることができるのか?と悩みます。
そのような場合、次の箇所を意識して動かすように筋肉を使っていきます。
- アンディオール筋(大腿骨~仙骨周辺の内側の筋肉)
- アンディオール筋から足指までの内側の伸ばす筋肉
- バーから手を放してバレエのパができるための尾てい骨の位置~頭のてっぺんまでの軸作りのための筋肉
さて次からはバレエで主に使う筋肉の箇所を復習しながら、その個所の筋肉の使い方(鍛え方)について学びましょう。
バレエで必要な筋肉の鍛え方・使い方
- 足首、足指、足裏
- ふくらはぎ
- 太ももの内側と外側
- アンディオールをするための大元の筋肉(大腿骨~仙骨)
- 背中~肩甲骨下
アンディオールの筋肉(大腿骨~仙骨)の鍛え方
アンディオールするための大腿骨から仙骨周辺の筋肉の使い方はコチラ⇒に詳しくバレエ解剖学知識をとりいれて詳しい説明があります。
バレエの基本となるアンディオールの原点の筋肉は体の中側の筋肉になります。鍛え方についてはピラティスやフロアーバー、ヨガのポーズもとりいれられています。いろいろ鍛え方を取り入れながら最終的にご自分の体に合うやり方を取り入れていくといいでしょう。
ここではフランスのバレエ学校で教わっているバレエ解剖学の知識を多く取り入れたフロアーバー(バーアテール)をもとに強化していきます。
こちらでは腰部周辺のアンディオールするための筋肉の使い方を解剖学的にわかりやすい動画も紹介しています。自宅でかんたんにアンディオール筋を実際に使えるようなエクササイズを継続的に実行しましょう。
バレエの内腿の鍛え方
腰部周辺のアンディオールをする筋肉の使い方と鍛え方をフロアーバーで行ったら、次に重要な筋肉は太もも~足指までをバレエで必要な筋肉を鍛えることになります。
再度お伝えしますが、ふくらはぎの筋肉や太もも外側の筋肉をまったく使わずにバレエの踊りは不可能です。意識していなくても外側の筋肉はインナーマッスルと連動しているため使われています。
ただバレエの動きをするときに優先的に内側の筋肉を使うように心がけることで外側の筋肉が固く縮まったり、発達しすぎて太くなりすぎることを防ぐことが可能です。
腰部のアンディオールをするための筋肉の使い方が理解できているということを前提に、足の筋肉の使い方になります。
バレエの内腿の筋肉を意識して使う方法
太ももを細くしたい方はたくさんいらっしゃると思います。バレエを踊っていれば多少なりとも太ももの筋肉は内側にも外側にもつくことは理解しましょう。
ただ外側の筋肉四頭筋をつかってグランバットマンや高く足上げしたり、パッセの時に強く付け根から太もも外側の筋肉をつかってレッスンをしていくと、かならず太い太ももができあがってしまいます。
この状態をさけるためには上記で説明した腰部のアンディオールの筋肉の鍛え方のためのフローバーのエクササイズを行いながら、太ももを動かすのではなく、アンディオールした足指さきまでを遠くに足先まで伸ばしていくように筋肉をつかっていきます。
太ももに特化した鍛え方ではなく、足のつま先裏側までの筋肉を座骨周辺から伸ばす筋肉を使うことを意識しながら、バレエの1番や5番ポジションからプリエやルルべ、タンジュからバーレッスンの最後のパ、グランバットマンで使う筋肉を意識して動かしましょう。
そうすることで太もも~ふくらはぎを通しつま先まで伸ばして使う細長い足のラインの筋肉が作られていきます。
エクササイズとしては太もも内側の筋肉を使いながら足先裏までを伸ばすための筋肉の鍛え方は、動かない筋トレよりもフロアーバーで足を少し動かし内側の筋肉をゆっくり動かしている意識をしながら伸びる筋肉を作っていきましょう。
太ももの内側を鍛えながらつま先まで細い足のラインを作るエクササイズ
バレエで太ももを細くしながら内側の筋肉を使う場所はフロアーバレエをおこなうことで足の筋肉をより多くかんじることができるようになります。
フロアーバレエのエクササイズでもより簡単でゆっくりなスローテンポの音楽で行うほど、筋肉の使い方がわかっていきます。
大の字に床になってな転がります。
いつでも寝られる体制になっているとgood
大腿骨から仙骨中心までの中側の筋肉が出発点で、
足裏までの筋肉を一直線に使いながらゆっくりつま先を天井に上げていきます。
高く上げる必要はありません。
ゆっくりと息を吐きながら床に足を下ろしましょう。
こんな簡単なフロアーバーのエクササイズの1つですが、この方法を継続的に行うことでバーレッスンでも太もも内側~つま先裏側をつかってバレエに必要な強く、伸び縮みしやすい良質な筋肉が作られていきます。
無音ですがこちらの動画では自宅で簡単にできるアンディオール筋からつま先裏側を使うフロアーバーの動きの確認をすることができます。
バレエの足裏、足指を鍛える方法
足裏を遠くに伸ばす筋肉を作る方法も細長い足のラインを鍛えるうえで必要になってきます。そのためのエクササイズはいくつかありますが、こちらではフランスのバレエ学校で教わる解剖学の定理を使った足裏の伸ばし方になります。
この方法を続けることで足裏の筋肉が強くなりルルべもしやくなります。また甲だしのエクササイズにもなっているので、相乗効果がきたいできます。
またこの方法をすることで、ふくらはぎの余分な力をかけることがなくふくらはぎが異常に太くなることも避けることが可能になります。
バレエに必要な背筋を鍛える方法
バレエに必要な背筋を鍛える方法は、一般的に固まった強い筋肉を作るのではバレエのパの動きに合わせた伸縮自在な筋肉を鍛えることはできません。
従来のお教室で教わる背筋を鍛える方法ではなく海外のバレエ学校で取り入れている背中の筋肉の鍛え方を早い段階から取り入れていきましょう。
その一つがマットピラティスのエクササイズを取り入れた方法になります。後頭部~足裏まで床に対して一直線に伸ばすことがポイントです。グッと筋肉を固めないように10秒間どんどん足裏方向と頭の先を伸ばしていきます。
効果的にバレエの筋肉を鍛えるコツ
バレエでいろいろな動きに対し、ブレない強く伸縮自在な筋肉を鍛えるためにはフロアーバー等での内側の筋肉を意識して使うことが必要です。
ただ筋肉の使いかたによっては見よう見まねでネット情報のみで行う方も多いと思います。選択は自由ですが、自己流ですべて終わらせようとしたり、エクササイズの時間やレッスンの頻度によっても筋肉に負荷をかけ修復後に十分な時間と栄養素がなく筋肉を疲労させてしまった結果、十分に内側の筋肉を使える柔らかい筋肉を使いながら強化することが難しくなります。
そういったことを避けるためにも食事管理はしっかりと行い、下手なダイエットはしないことが望ましいです。
また筋肉を使いすぎて硬くなり、伸びない、太ももの外側を使ってしまう等、弊害を感じてきたら早めにプロテインを十分とるようにしましょう。
また筋肉痛を明日にもちこさないために、純度100%アロマオイルでマッサージするだけで筋肉痛がすぐに治ります。またタンパク質を多く摂ることも年齢とともに筋肉を修復させるために必須の栄養素になります。筋肉が傷ついたままバレエの筋肉を鍛えるエクササイズをすることは避けましょう。
最終的にはアンディオールの筋肉が正しく使えていることで余計な筋肉を使わずに済むため、例えば足のラインも変わってきます。思い当たる人はアンディオールからやり直すこともお勧めします。外側の筋肉を無理やり使い、足が太くなる原因も解消できるでしょう。