バレエ大国の日本。いろいろな地方のバレエコンクールも増え、上位入賞者が海外の短期留学やサマーコースへの参加権利も増えて、バレリーナになりたい子供たちや中高生いにとっては、以前よりずっと恵まれた環境にもなりつつあります。
そういった状況から、欧米の国公立のバレエ学校でも日本人のバレエレベルの評価も高く、日本人ということで勤勉さや練習に対する熱心さの評判もよく、バレエ学校への留学もより簡単にできるようになってきました。
フランスのパリ・オペラ座バレエ学校や、パリのコンセルヴァトワールを始め、地方の国公立のバレエ学校でも外国人の受け入れた体制やも整いつつあり、日本人の入学受験者数も増え、入学許可者も増えています。
これはフランスのバレエ界の内部情報ですが、フランスのバレエ学校はピラミッド型で、やはり一番レベルの高いバレエ学校はパリ・オペラ座バレエ学校、次にパリのコンセルヴァトワール、次に地方の国公立のバレエ学校という順になっています。
理由はドイツのバレエ学校と違って、フランスが中央集権国家の体制を推奨しているためです。(ドイツは地方分権主義なので、地方のバレエ学校も独自の体制でバレエ学校のレベルをそれぞれ整えているというわけです。)
フランスのこれを利用して、地方でも世界的に有名なバレエ学校の1つに留学してバレエ歴を作ってしまい、将来的にバレエ団の公開オーディションを受けるときに、第一次審査の書類審査でまず落とされることがないという安心はあります。
またフランス国内では、パリのコンセルヴァトワールを含め地方のバレエ学校の最終学年の学年末試験で、順位がでます。
学年末試験で1位~3位までに入れば、フランスのバレエ学校でさらに上位のバレエ学校の最終学年に編入ができるようなシステムになってます。
また各バレエ学校の最終学年の試験の1位受賞者は、パリ・オペラ座バレエ学校の最終学年へ編入できる権利が与えられます。
こうやって少しずつ、プロのバレエダンサーになるための段階を上がっていくことができるようになっているのがフランスの国公立バレエ学校の特徴の一つです。
例えば私自身が留学していた南フランスのトゥールーズのコンセルヴァトワールでは、当時の同期の一人で1位のアネモネ(Anémone Arnaud)はパリ・オペラ座バレエ学校へ最終試験を1位で突破して、編入して現在はパリ・オペラ座のカドリーユで活躍中です。
そのあとにもピュジョルやドロテも飛び級でトゥールーズのコンセルヴァトワールの最終試験を一位で突破し、オペラ座のエトワールとなったので、元校長先生も大喜びでした。
フランスのバレエ留学は未成年者が多く、日本では馴染みの薄いフランス語を必要とするので、英語よりも語学の面で厳しさはあります。
受験方法も英語圏ほど明確化されていないだけあって、バレエ留学情報も少ないのが現状です。
また16歳未満の3カ月以上の長期留学にはフランスの現地の中学校へ通う義務もあります。
こういった面倒な最終の手続きは留学業者に一任するのも1つの方法っかもしれないですね。最初から利用するのでなく、あくまでも最終段階の留学するにあたっての現地でのサポートをしてもらえるのが一番お勧めで安心です。