最近はバレエ留学もメジャーになってきて、留学先も日本人を受け入れてくれるようになった学校が増えているので、留学も費用の問題をクリアーできれば割と誰でもできるようになりました。
バレエ留学する人が増えた分、学校を卒業した後、プロのダンサーになれなくて失敗して帰国する人も増えているんですよ。
それに留学している人に聞いたり、自分の留学経験から、留学しても一人で大丈夫な人と、留学してかえってダメになってしまった人がいるので、留学に向けて具体的に準備をする前に、一度じっくり自分の気持ちをまとめてほしいと思います。
海外のバレエスクールへ留学する時の生活に順応できるかどうか?
今、一日どのくらいのレッスン量ですか?
日本ではほとんどのバレエ学校は、週6日バレエのレッスンがあっても学校の授業が終わってからなので、一日2時間~4時間程度ですよ。
これは海外の有名な公立のバレエ学校の半分以下のレッスン量です。だから体力的にも、技術的にも遅れをとっているのが現状。
だから急にレッスン量を増やして毎日バレエ漬けで休みの日は疲れをとることだけに専念するとなると、「バレエばっかりで嫌になる~」って言っている人もいます。それでもバレエが好き!って言う人でないと留学は難しいな・・・
バレエ留学でコンプレックスとどう向き合っていくか?
海外の公立のバレエ学校って何十倍の競争率で入学を突破した選ばれたエリートたちです。だから体のプロポーションが美しい。どの生徒も美しい。手足は長く、顔が小さく、アンディオールは完璧、コンテンポラリーダンスも小さい時から学んでいるのでとにかくすごすぎ!
こんな選ばれた人たちの中に日本人がいっしょにレッスンうけるんですよ・・・。自分が本当に嫌になってくるし、先生方も日本人というかアジア人を好きでない人たちもいるし、自分の踊りを見てくれない先生もいます。
そんな環境でもバレエ漬けの生活に耐えられますか? 毎日自分のコンプレックスとの戦いですよ?!
バレエ留学で英会話の理解力は必須です!
バレエ留学するのなら絶対に英語力は必須!!!
レッスンは何となく見本をみながら分かるかもしれないけど、レッスンのスケジュール変更、オーディションの告知、その他生活をする上で日本語は使えないんですよ。英語ができないと、他の国の生徒とも会話が通じない。
先生から注意をせっかく受けているのに、英語で理解できないから、へらへら日本人特有のスマイルでごまかしちゃう・・。そのうち先生も注意しなくなるし。
英語圏以外の国へのバレエ留学だとその国の言語が分かる必要もあります。
例えば私はフランスの地方都市へバレエ留学しましたが、パリ以外は基本的に英語は通じません。フランス語が分からないとレッスンについていくのも苦しいし、学校の掲示板に張り出してあるバレエ団のオーディション情報も見逃したこともあります。
レッスンスタジオの変更や時間変更があった時も、説明しているフランス語が分からなかったから、違うスタジオに行ってしまったことも多々あります。
学校寮がなかったので、一般のアパート探しはフランス語を話せない、読めないのオンパレードだったので、家探しもすっごく大変でした。超有名なバレエ学校への留学以外は、留学業者も手配できないこともあり、自力で寮探しや食料品等の買い物、光熱費の支払い手続き他、全て現地の言葉で自分1人でやらなければいけないんですよ?!
だから最低限、初級の英会話が話せるようになってから留学しないと後で困ることになりますよ。
最後に、留学はとっても費用がかかります。
フランスとドイツは公立のバレエ学校であれば、学校の授業料はタダ(年間登録料に4~5万円ほどかかります)で、生活費のみだけなので、1ヶ月15万円としておおよそ年間200万ほどかかります。これは日本の大学の1年目の学費にほぼ等しいです。
イギリスやアメリカは学校の費用もかかるので、ざっと計算して年間300万~400万円ほどかかります。
もし、1年の留学だけでなく2、3年の留学継続した場合、1000万以上かかりますよ。その費用を含めてご両親の承諾も得なければなりませんよね。
だから単に「留学」を考えるのではなく、いろいろな人の恩をかりながら自分が生かされているっていう感謝の気持ちも忘れないようにしてくださいね。