バレエダンサーを目指すなら、『バレエは3歳から始めるもの』という情報あります。 私も3歳からバレエを習いました。(病気が原因で途中で一度やめているんですが。10歳の時にまた復活しました。)
バレエ留学を考えている方に向けてメリットやデメリットなどアドバイスをお届けできればと思います。 バレエ留学は、失敗に終わる例も多く聞くので、ぜひ事前の情報収拾に役立ててください!
バレエ界にもグローバル化の波は押し寄せてきており、「留学」を経験しているバレエダンサーや、これから経験しようというバレエダンサーはたくさんいます。日本のバレエ自体のレベルがかなり向上してきているので、国内でバレエを続けていくだけでもバレエそのものは上達します。それでもなお、留学をした方が良いと言われがちなのは、何故なのでしょうか。
日本人バレリーナ、留学した時の年齢は何歳?
日本人バレリーナの方々の中には留学されている方も多く、コンクールのスカラシップで海外のバレエ学校へ学びに行く人、私費留学で個人でオーディションを受けバレエ留学されている方も多くいらっしゃいます。
結果からお伝えすると留学後にバレエ団へ合格しているバレリーナの方たちの大半が15、16歳前後~18歳以内で留学していることが分かっています。
必ずしもここでお伝えするバレエ留学の年齢が適齢と断言することは少し言葉が乱暴になりますが、バレエ留学後にプロのバレリーナになりたいのであれば、やはり高校1年~3年の間で留学するのがベストだと考えられます。
さてそれでは、検証にいきましょう。日本人バレリーナの留学した年齢のデータをみていきましょう。
日本人有名バレリーナの留学年齢データを分析
最近の日本のバレエコンクールは増え、プレコンクールも増えバレエにまず親しむことからスタートさせるという意味合いのレベルからプロフェッショナルなレベルを求められるコンクールも存在します。
そのスカラシップで海外のバレエ学校へ留学できることもあり、ますますバレエ留学が増えています。
有名なコンクールのスカラシップで留学したバレリーナ、私費留学したバレリーナもいらっしゃいます。大半が16歳~18歳未満で留学していることがデータから読み取れます。
バレエ学校 | 留学した年齢、西暦 | 所属 | |
浅見 紘子 | パリ・オペラ座バレエ学校 | 1999年~ | 元マインツ州立劇場バレエ団、ソリスト 元キール州立劇場バレエ団、ソリスト 元ドレスデン国立歌劇場バレエ団、 ソリスト |
荒井 祐子 | ハンブルク・バレエ学校 | 1990年~ | 元Kバレエ カンパニー、プリンシパル 元東京バレエ団 元ジュヌ・バレエ・ド・フランス |
石井 久美子 | ワガノワ・バレエ・アカデミー | 2011年9月~ | ロシア、マリインスキー劇場バレエ |
石原 古都 | サンフランシスコ・バレエ団、ソリスト | ||
上野 水香 | プリンセス・グレース・クラシック・ダンス・アカデミー | 1993年15歳~ | 東京バレエ団、プリンシパル 元牧阿佐美バレヱ団 |
太田 垣悠 | パリ・コンセルヴァトワール、首席で卒業 | 16歳~ | スイス、ジュネーブ・大劇場バレエ Ballet du Grand Theatre de Geneve 元フランス国立リヨンオペラ座バレエ団 へ移籍 |
小川 華歩 | オナシス(JKO)スクール・アット・アメリカン・バレエ・シアター | 2010年~ | アメリカン・バレエ・シアター、スタジオ・カンパニー所属 アメリカン・バレエ・シアター |
落合 リザ | 2004年、モナコ王立プリンセスグレースバレエアカデミー 2005年、ジョフリーバレエスクール | 2004年~ | トルコ国立オペラバレエ団、ファースト・ソリスト モスクワ・シティバレエ、プリンシパル 元エジプト・カイロ国立オペラバレエ団、ソリスト |
オニール 八菜 | オーストラリアバレエ学校、首席で卒業 | パリ・オペラ座バレエ団、 プルミエール・ダンス―ズ | |
加治屋百合子 | 上海バレエ学校 ローザンヌ賞でカナダ国立バレエ学校 | 10歳~ | ヒューストン・バレエ、プリンシパル 元アメリカン・バレエ・シアター研修生⇒ソリスト |
加瀬 栞 | ロイヤルバレエスクール | 2006年14歳~ | イングリッシュ・ナショナル・バレエ、 プリンシパル |
金子 扶生 | 2008年ヴァルナ国際バレエコンクールで金賞 2009年モスクワ国際バレエコンクールで銀賞 2010年USAジャクソン国際バレエコンクールで銀賞 | ロイヤル・バレエ団、プリンシパル | |
金原 里奈 | モナコ王立プリンセスグレースアカデミー | イングリッシュ・ナショナル・バレエ団 | |
菅野茉里奈 | ワガノワバレエスクール | 2003年~ | 元ベルリン国立バレエ団 、ソリスト 元ウィーン国立バレエ団 |
木田真理子 | サンフランシスコ・バレエスクール | 2001年~ | 元スウェーデン王立バレエ団 元スウェーデン、ヨーテボリ・バレエ団 元カナダ、アルバータバレエ団 元レ・グランバレエ・カナディアン |
倉永 美沙 | スクール・オブ・アメリカン・バレエ | ボストン・バレエ団、プリンシパル | |
桑原 万奈 | ボリショイ・バレエ学校 | ロシア、クラスノヤルスク・バレエ団 | |
小林ひかる | パリ・オペラ座バレエ学校 | 1992年~ | 元ロイヤル・バレエ団、ファースト・ソリスト 1999年 元オランダ国立バレエ団、ソリスト 1996年 元チューリッヒ・バレエ団 元ジュヌ・バレエ・ド・フランス |
子安美代子 | カナダ国立バレエ学校 | カナダ国立バレエ団 | |
近藤 亜香 | オーストラリア・バレエ学校 | 2007年~ | オーストラリア・バレエ団、プリンシパル |
菅井 円加 | ハンブルク・バレエ団、プリンシパル | ||
砂原 伽音 | ボリショイバレエアカデミー卒業 | 2010年卒業 | ロシア劇場モスクワバレエ団 元ロシア国立イジェフスクオペラ・バレエ劇場、ソリスト |
髙田 茜 | ボリショイ・バレエ学校 | 2006年~ | イギリス、ロイヤルバレエ団、 プリンシパル |
寺田 翠 | ボリショイ・バレエ学校 | 2008年~ | ロシア国立ノヴォシビルスク・オペラ・バレエ劇場、プリンシパル 元タタールスタン国立カザン歌劇場、ソリスト 元ウクライナ国立オデッサ歌劇場バレエ団、プリンシパル |
永瀬 愛莉菜 | ワガノワ・バレエ・アカデミー | 2011年~ | ロシア、プリモルスク・オペラ・バレエ劇場、 ソリスト |
中村 祥子 | ジョン・クランコ・バレエ学校 | ~1998年 | Kバレエカンパニー、ゲスト・プリンシパル 元ハンガリー国立バレエ団、プリンシパル 元ベルリン国立バレエ団、プリンシパル 元ウィーン国立歌劇場バレエ団、プリンシパル 元シュトゥットガルト・バレエ団 |
西野麻衣子 | ロイヤル・バレエスクール | 1995年~ | ノルウェー国立バレエ団、プリンシパル |
野々村吏美 | ボリショイ・バレエ学校 | 2004年16歳~ | サンクトペテルブルク・クラシックバレエシアター |
野村 千尋 | ミュンヘン州立バレエ・アカデミー | 西オーストラリア・バレエ団 元ノルウェー国立バレエ | |
日高 世菜 | ワガノワ・バレエ・アカデミー | 2008年17歳~ | K-バレエカンパニー、プリンシパル 元ルーマニア、ブカレスト国立歌劇場バレエ団 プリンシパル |
藤井 彩嘉 | アメリカ、キーロフアカデミー | 16歳~ | チェコ、プラハ国立バレエ団 元シュツットガルト・バレエ団 元ハンガリー国立バレエ団 |
福島 宝 | モナコ王立プリンセスグレースアカデミー イギリス、セントラルスクールオブバレエ | 2009年~ | アメリカ、ケンタッキー・バレエ・シアター、 Kentucky Ballet Theatre、プリンシパル |
槙 美晴 | ノルウェー国立バレエ団 | ||
前田 紗江 | ロイヤル・バレエスクール | 2014年~ | ロイヤル・バレエ団 |
ミコ・フォガティ | 元バーミンガム・ロイヤル・バレエ団 | ||
森 志乃 | カナダ・ナショナル・バレエスクール | 2006年~ | 元アルバータ・バレエ団 元カナダ国立バレエ団 |
湯川麻美子 | 1990年アントワープ・バレエ学校 1991年ロイヤルバレエスクール | 1990~ | 元新国立劇場バレエ団、プリンシパル カナダ、元ブリティッシュ・コロンビア・バレエ |
米沢 唯 | 新国立劇場バレエ団、プリンシパル 元アメリカ、サンノゼ・バレエ団 |
このように日本のバレリーナの方々が日本や世界のバレエ団で活躍する素晴らしい時代になりました。
上記以外にもまだまだ日本人の留学生が毎年バレエ団へ合格されていて、毎年情報が更新されていきますが、現時点(2022年)でバレエ留学後にバレエ団へ入団し、活躍されているバレリーナの方々を分析してみましょう。
日本人有名バレリーナの留学年齢データ
上記表では、38名の人気女性バレリーナの方の中でどのくらいの確率で留学されているかというと、
36/38
約94.7% の日本人バレリーナの方々がバレエ留学されているということが分かってきました。
留学されている年齢はというと?
15歳~17歳の間で2年以上の長期留学が多いということがわかりました。
留学先のバレエ学校は、世界的にレベルのかなり高いバレエコンクールのスカラシップや私費留学でも留学していることがわまります。
日本人バレリーナのバレエ留学でプロのバレリーナに適したバレエ学校はどこ?
こちらでも日本人に人気なバレエ留学先の学校を費用順に比べていますが、やはり人気と実績のあるバレエ学校は上記表のデータを比べると、費用が割と安い一流のバレエ学校で2年以上の長期留学をし、バレエを専門的に学ぶことでバレエ団への成功をしているということができます。
- モナコ王立プリンセスグレースアカデミー
- パリ・オペラ座バレエ学校
- ロイヤル・バレエスクール
この3つのバレエ学校は卒業後、バレエ団で職業舞踊手として就職する確率が最も高く、バレリーナになりたいのであればこの3つの最難関校を目指してみるのはどうでしょうか?
- ワガノワ・バレエ・アカデミー
- ボリショイバレエアカデミー
ロシアのバレエ学校も伝統的で東ヨーロッパやロシア国内のバレエ団で踊りたい場合は最適なバレエ学校といえます。
ここまえでバレエ留学経験のある日本人バレリーナのデータから、留学に適した年齢やバレエ学校をみてきました。
次は骨格の見解から、バレエ留学が何歳から適しているのか?考えていきます。
バレエ留学は何歳から適している? バレリーナの骨格より
早い時期からバレエを始めるのは悪いことではありませんが、バレエには集中力や理解力、筋力が必要とされるものなので、幼児には向かないというのが現実です。
フランスでは町のバレエ教室で子どもに3歳からバレエをさせたいのであれば、最初は本格的なバレエではなく、バレエを始めるための身体作りをするキッズクラスを受けさせるのが望ましいといわれています。
小さな子供が無理に本格的にバレエを始めてしまうと、身体を痛めてしまったり、踊りに変なクセがついてしまったり、脚の形が悪くなったりする恐れもあります。
海外のバレエ学校で入学する年齢が決まっている理由
フランスでもまずは近隣のバレエスクールに行ってバレエの動きになれたり、音楽にのって楽しみながら踊ることをしています。
フランスでは国立のバレエ学校に入学して、本格的にバレエを始めるのに一番適した年齢は小学校3~4年生だと言われます。
つまり10歳前後になります。
バレエと子供の骨の成長、つまり身長の伸び具合に大きく影響する要因の一つになります。
骨もゆっくりペースで新陳代謝を繰り返しています。
1つの骨が新しい骨に変わっていくサイクル:3、4ヶ月
骨の末端=骨端プレートが伸びるため、子どもの身長は伸びていくことになります。
バレエと子どもの成長痛の関係
この成長期に負荷をかけすぎるスポーツを繰り返していると、思春期によくおこる成長痛がその一つです。
すでにジャンプや長時間のレッスンに耐えられる筋肉がついていればいいのですが、幼い子どもの年齢ではまだまだ骨の先端が伸び、身長が伸びると同時に筋肉もより強く徐々に作られていく過程です。
この時期に過度なスポーツをくりかえすことによって関節に負荷がかかるようになり、子どもによって骨の先端へ血液が上手く流れなく痛みが生じることがあります。
専門的には他にも関節の怪我が生じやすいので、専門書等でじっくり確認するといいです。
そのため本格的に無理に過度なバレエレッスンをやり続けてしまうと、子どもによっては成長期に骨の怪我や痛みをおこしやすく、レッスンを中長期間の間休まななくてはならないことも生じるため、根性バレエのお教室で早い年齢からポワントを履かせたり、過度なレッスン内容を強制する先生には十分注意が必要です。
ポワントは10歳~12歳からスタートさせるのがベターです。
まとめ バレエ留学は何歳からするべき?
バレエ留学はプロのバレリーナになるしても、留学経験+バレエという選択をするにしても、子どもの将来に深く影響するため、慎重に留学年齢を選びましょう。
15歳~17歳の最も成長が著しいとされる時期にバレエ留学することで、将来的に国内・海外のバレエ団で活躍できる可能性はかなり大きいです。
ただこの時期は高校進学の時期でもあるので、せめて通信学校他で高校卒業はぜひできるようにしましょう。
子どもの人生の中でバレエとかかわる生活がどの程度か、想像つかないことです。特に日本社会ではやはり学歴は重要視されます。万が一大学へ進学する場合、高校卒業は必要になります。
様々な意味で成長できる時期に有意義なバレエ留学をされることを応援しています!