バレエのアンシェヌマン攻略方法

2023-05-142023-05-17

バレエの通常のクラスでアンシェヌマンという言葉は聞きなれない方も多いと思います。審査が厳しめのコンクールやバレエ留学したい時にはこのアンシェヌマンは練習して慣れておいたり、審査用に特訓をしておくことが必要になってきます。

アンシェヌマンの基本的な意味から始め、コンクールやバレエ留学に必要な参考になる動画を紹介します。

バレエのアンシェヌマンの基本的な意味

バレエにおいてアンシェヌマン (enchaînement)」はフランス語が起源です。

バレエのアンシェヌマンの起源とバレエで使う意味

アンシェヌマン：enchaînement（仏語）
起源：フランス語
「つながり」という意味の言葉
バレエでの意味合い：レッスンや公演、コンクールにおいて、通常のバーレッスンやセンターレッスンで練習している様々なパのステップや動きをつないで１つのバリエーションのような作品のことを指します。

バレエのアンシェヌマンの要素には、全てのパが対象となります。あとに参考動画を載せていますが、アンディオールができている段階でプリエやタンジュの基本的なバーレッスンの動きも対象となっています。

そのためバーレッスンから正しくアンディオールができるようにしておきましょう。（これはコンクールでアンディオールのポイントも大きくかかわってきますよ。）

その他、ポワントワークでのパや、ジャンプ、ターン、アダージオなど、様々なステップや動きが含まれます。美しく流れる動きを演じるために必要な絶対スキルでもあります。アンシェヌマンはバレエのレッスンや公演において、振付師や指導者によって定められた進行のステップや動きの順番に従って踊りを披露するようになります。

アンシェヌマン（バレエ用語）の種類

アンシェヌマン（バレエ用語）にはそれぞれ独自の名前で言われることもあります。

日本名	フランス語
アラベスク・アンヌシェマン	アンシェヌマン・デ・ザラベスク enchaînement des arabesques
ジャンプ・アンシェヌマン	アンシェヌマン・デ・ソ enchaînement des sauts
ピルエット・アンシェヌマン	アンシェヌマン・デ・ピルエット enchaînement des ｐirouette

バレエのアンシェヌマンは、複数のステップや動きをつないで一連の演技をすることが求められるため、技術と体力が必要となります。練習を積み重ねて上達し、美しい動きを表現することができるようになると、バレエの魅力をより深く味わうことができます。

バレエのアンシェヌマンがあるコンクール準備ポイント

アンシェヌマンのあるバレエコンクールには以下のカテゴリーがある場合があります。

ソロ
グループ（3人以上）
パ・ド・ドゥ

アンシェヌマンのあるバレエコンクール審査基準

審査員には著名なバレエ関係者が参加し、以下の基準に基づいて各ポイントを評価します。

テクニック
芸術表現
音楽性
振付

バレエアンシェヌマンのあるコンクール動画とまとめ

バレエのアンシェヌマンで参考になる動画で人気があるもの紹介していきます。アンシェヌマンはバレエコンクール用やバレエ留学オーディションで必要となるため、バレエコンクールや留学オーディション用のアンシェヌマン動画を紹介していきます。

バレエコンクールでアンシェヌマン審査があるコンクールはレベルも高く、厳しい審査となります。目先のテクニックだけではなく、いかにバレエを基本どおりにできているかが評価されることでしょう。

特にヨーロッパの有名なバレエコンクール、例えばローザンヌコンクールではアンディオールができたうえでの踊りの評価になります。

ローザンヌバレエコンクール　アンシェヌマン課題より

ローザンヌバレエコンクールでは毎年アンシェヌマンに必要なパ、分数について細かい規定が発表されます。必ず公式サイトを見て早めに確認し、練習を重ね動画撮りを成功させましょう。毎年似たような課題のため、過去に発表された課題を練習しておくことをお勧めします。

ローザンヌバレエコンクール2021年

１バー・レッスン（トータル５分以内）
すべて同じ側のエクササイズを、片側のみ撮影する。
プリエ
タンデュ
アダージオ（バットマン・レント (battements lents)、デヴロッペのいずれか、または両方を含む）
グラン・バットマン

２．２センター
ピルエット・アンデオールとアンデダンのコンビネーション（ソフトバレエシューズ着用）
アダージオ（ソフトバレエシューズ着用）
アレグロのコンビネーション
▪ 小さなジャンプとバットゥリー（ソフトバレエシューズ着用）
▪ アッサンブレ、ジュテ、シッソンヌなどを含むミディアムサイズのジャンプのコンビネーショ
ン（ソフトバレエシューズ着用）
▪ 右回りと左回りのトゥール・アン・レール（男子のみ）

ポワントシューズ着用でのエクササイズ（女子のみ）
▪ ウォーミングアップのエシャッペ・ルティレ、アンデオールとアンデダンのダブル・ピルエッ
ト

グラン・アレグロ（使用音楽は 32～64 小節）
▪ 女子はポワントシューズ着用し、アンシェヌマンに斜めに進行するターンを含めること。
▪ 男子はアンシェヌマンに、カブリオール、アントルシャ・シス、ダブル・トゥール・アン・レ
ールを含めること。
ローザンヌバレエコンクール公式サイトより一部参照

全日本バレエコンクール

全日本バレエコンクール２０１０アンシエヌマン

バレエコネクション

Ballet　Connection

このコンクールはアンシェヌマン審査とヴァリエーション審査があり、それぞれ審査で順位が出て、総合の順位が決まります。

FLAP全国バレエコンクール

https://www.flap-ballet.com/

FLAP全国バレエコンクールのアンシェヌマン審査は夏大会、ジュニア・シニア部門のみに行われるということです。ローザンヌバレエコンクールのようなアンシェヌマン審査ではなく、このコンクールではセンターレッスンをカンタンにしたパの組み合わせを舞台上で通常レッスン形式で開催されます。（40分程度）

日本国際バレエフェスティバル

二次審査料（アンシェヌマン審査） 15,000 円
6 年生以上のクラシックバレエソロ部門のみ対象

日本バレエ協会沖縄支部バレエコンクール

アンシェヌマン審査はシニア、ジュニア A、ジュニア Bのカテゴリーの方のみになります。

バレエ留学オーディションのアンシェヌマン動画紹介

海外のバレエ学校に留学したい生徒さン向けのオーディションアンシェヌマン動画をまとめてみました。
バレエ学校によってアンシェヌマンのパが異なってきます。最新のバレエ学校オーディション要項を必ず参考にオーディション用のアンシェヌマン動画を作りましょう。

バレエ留学オーディションのアンシェヌマン準備

バレエ留学用オーディション用のアンシェヌマン動画を作る必要条件として、年齢にもよりますが次の基準を満たす学校が多いです。

9歳以上
信頼できるバレエスクールでバレエを学んでいること
少なくとも2年間の本格的なバレエのトレーニングを終了していること

パリオペラ座バレエ団内部入団、パリオペラ座バレエ学校、コンセルヴァトワール内部進級試験

フランスの国公立とロゼラハイタワーバレエ学校では毎年進級試験のためのアンシェヌマン・バリエーションが発表される。このバレエ試験は全国統一テストになり、国公立のバレエ学校では同じアンシェヌマンを踊ることが審査となります。また、フランス国内でパリ・オペラ座バレエ学校への編入試験はこのアンシェヌマンが審査対象になります。

パリオペラ座バレエ学校の最終学年の生徒さんはパリ・オペラ座バレエ団を受ける時には内部オーディションと呼ばれる、このアンシェヌマンの試験が入団審査対象になります。バレエ団の外部オーディション審査は内部審査と同じ内容ではありません。