私共のエージェントでも1昨年前から独自のバレエ関係者やフランスの某国立学校の元校長先生の強力な援助を受け、留学サポートをスタートさせました。今年は2年目になりまして、募集定員の3名を超え4名の生徒さんのお手伝いをさせて頂いております。
日本ではまだまだロシアバレエが主流のため、ロシアのバレエ学校へ留学後にプロのバレリーナになりたいと夢を語る生徒さんと保護者の方々とZOOM相談をし、一緒に留学サポートを進めながら気づいたポイントを今回は情報公開していきます。
また急遽、世界中を巻き込むロシアとウクライナの戦争により今後のバレエ留学の見通しをしました。
留学希望の生徒さんは再度留学先の学校選び、留学の申し込みスタート時期等も含め、参考にしていただきたいと思います。
フランスバレエからみる、ロシアバレエ留学の今後の見通し
こちらのお問合せには毎日バレエ留学について急遽ご相談希望の保護者の方々から連絡を頂いておりますが、2022年秋以降の海外のバレエ学校の留学について伺っております。
まだまだ日本はロシアバレエの影響が濃いのでしょうか?
ご相談内容をお伺いするうちに、ロシアのバレエ学校へ留学さえすれば海外でプロのバレリーナになれる、というお考えをお持ちの生徒さんや保護者の方々が大多数のような印象を受けました。
まずはロシアとウクライナの戦争の影響についてバレエ留学について再度考えてみる必要があります。
そしてもう一つ、ロシアの終了証のオーディションエントリー(申込)効果について、恩師であるフランスのコンセルヴァトワールの元校長先生と数回にわたって話し合った結果についてお伝えいたします。
ロシアの戦争の影響とバレエ学校留学選びを再度考えよう
コチラでは毎日ロシアのバレエ学校への留学希望の生徒さんの保護者の方からご連絡を頂いております。
ご相談の中で一番多いのは、ロシアバレエ学校へ留学したいのだけどどうすればいいのか?
というご相談です。
戦争の影響を考え、日本にいると平和すぎて戦争のイメージすら実感がわかないことも多いのですが、身の危険があるため私共のエージェントでは当分の間、お勧めしておりません。
この決定は留学サポートの援助を受けている恩師でありコンセルヴァトワールの元校長先生のアドバイスの元によって決めました。
フランスでもウクライナ人の受け入れをスタートさせているくらいです。ロシア&ウクライナでは芸術どころではありません。
日本ではノボシビルスクのバレエ学校他、ロシアのバレエ学校の留学オーディションも募集していましたが、こういった戦争の状況を考えると、生徒さんが巻き込まれ命を落とす可能性もあるのに、日本でのオーディション続行という計画実行には少々疑問を感じえます。
裏事情として、バレエ学校自体の経営がかなり悪化しているため、裕福な国でオーディションを行い参加費用や入学費用を集めようとしていることも考えられます。
戦争が長引けば、もちろんバレエ学校自体の受け入れ態勢も変化する場合も考えられます。
そのため、私共では当分ロシア国内、東ヨーロッパで旧ソ連側の国へのバレエ学校留学は推奨しておりません。
どうしてもそれらの国のバレエ学校へ留学したい場合、他の安全な国へのバレエ学校も併願してオーディションを受けるように勧めてます。
¥
ロシアのバレエ学校、最終学年の終了証の効果
ロシアのバレエ学校の最終学年のディプロム(卒業証書)は、ロシア国内のバレエ団にかなり大きな影響があります。
それがあるために入団オーディションを受けられたり、場合によっては推薦もありえます。
またロシアではなくとも東ヨーロッパの旧共産国のバレエ団のオーディションを受ける際には多少、有効であるかもしれないということでした。
ただし、公募オーディションが免除されるとか、オーディションなしで入団が約束されていることはありません。
一般のオーディションを受けに来たバレエダンサーと一緒にオーディションを受けるようになります。
ちょうどその模様をちあこチャンネルでも放送されているので、理解して頂けると事でしょう。
ロシアバレエ学校の卒業証書ディプロマとドイツ、フランス、イギリス、北ヨーロッパのバレエ団オーディションの合格率
それでは、ドイツやフランス、イギリス、北ヨーロッパのバレエ団のオーディション時にロシアのバレエ学校卒業の証書をもっているとどのような効果があるか?
ということを恩師のジャンヌ元校長先生に聞いてみました。
具体的に数値や絶対、とうことは言い切れないけど、バレエ学校の終了証は書類審査に書くぐらいで、実際のオーディション時には特に気にされないことが大半ということでした。
一般公募のオーディション時はそれこそ数100人単位で行われるので、だれがどこのバレエ学校出身なんかわざわざエントリー書類を見ながら審査はしないです。それよりも実際の実力次第で合否が決まります。
留学前に、ロシアのバレエ学校の卒業証書と日本の高校卒業資格をしっかり考えよう
ロシアのバレエ学校で優秀な成績で卒業することはロシア国内では素晴らしい功績になることがわかりました。
ただその後、そのディプロムを持っていたとしてもバレエ団へのオーディション合格へはさほど関係性はないということが判明しました。
そして、内情ですが、実際にはボリショイバレエ学校はアジア人クラスに日本人の生徒さんも振り分けられてしまい、本来のボリショイバレエ学校のレッスンを受けるという意味では少し状況が変わってしまいます。
また日本とロシアの学校の互換性はなく、ロシアのバレエ学校の最終卒業資格をもっていても日本の高校卒業資格と同等とは認められていないため、中卒、または高校中退の履歴になります。
学歴は社会へでたときに、仕事を探すにしても結婚をするにしてもついて回る厄介な履歴です。後々後悔しないように、しっかりと通信高校へ転入して高卒の卒業資格は最低でも取得できるように、バレエ以外の将来のことを視野に入れて留学を考えてください。
ボリショイバレエ学校ではアジア人のみのバレエクラスができたため、アジア人の留学生の人数も多くなる一方、就職率は悪く、結局日本に帰国してオープンクラスやカルチャースクールの講師として、元バレエを習っていたお教室のアシスタントとしてかなり割のわるいアルバイトや業務委託のバレエを教える職業についている関係者も見受けられます。
またバレエ留学エージェントでアルバイトや社員雇用で働いている人もいらっしゃいます。
まとめ ロシア戦争とコロナ禍のバレエ留学、バレエ学校オーディションへの深刻な影響と対策
フランスや西ヨーロッパでは、特にロシア戦争の影響を受けウクライナ人の亡命者・移民たちを受け入れが始まってますが、それによって余計に失業者が増え、税金の徴収がまた増えてます。
バレエだけでなくそういった国々全体が住みにくい状況になりつつあります。
バレエ留学の学校選びに迷っている時間があるのだったら、受けて結果がでてから具体的にどこのバレエ学校へ留学するのか?考えてもいいと思います。
戦争とコロナの影響を考え、サマースクールや1,2週間の研修ワークショップだけを受けるだけでも素晴らしい経験になります。
この機を一つの転機ととらえ、いままでロシア一点張りだった留学を他のヨーロッパやアメリカ、カナダ、アジアのバレエ学校へ目を向け、本当に自分に合ったバレエ学校へ留学できることを願っています。そして先にある夢をかなえてください♥