トーシューズ選びで迷うポイントの1つがヴァンプ長さになります。今回はヴァンプが短い人用のトーシューズとより加工方法について理解していきましょう。
また、多くのバレエを習っている人は、トーシューズの履き方や加工方法ってちゃんと教わった記憶がありません。
リボンの結び方は先生から習ったけど、どんな種類のポワントが自分にフィットして足のつま先ラインがきれいに見えるのか?
そういうことは各自で研究しながら体得するものっていうことが暗黙の了解でした。
今はポワントもいろいろあり、硬さもあり、プラットフォームもいろいろあるので以前より自分にあうトーシューズが探しやすいのかな?って感じますね。
ヴァンプが短い人は一般的に甲が低く、足が弱くトーシューズで立ちづらい、踊りづらいというデメリットがあります。
ポワント加工を行うことで、次のような弱点もある程度カバーできることもあります。
ポワントを履くようになると足の強い人弱い人、体感の強い人や腸腰筋の力がもともと弱い人など各自の条件が様々なので、人が履いてるポワントの立ち姿がきれいなバレエラインになっているからといって、必ずしも自分に同じポワントがあってるとは限らないです。
ポワント履き初めだとまだトーシューズにたって五番にたったりエシャッペするのもきれいに足を引っ張り上げて立てない人も多いです。ポワントで立って踊るには慣れもあるので、やはり時間をかけるだけ早くトーシューズでたってセンターワークやバリエーションがスムーズにできるようになります。
そのため、今回はヴァンプが短い人用のポワントの種類と共通のポワント加工方法をお伝えしていきます。
トーシューズのヴァンプの長さ
トーシューズのヴァンプが短い人の特徴
トーシューズのヴァンプはつま先の長さにあたります。この長さが短い人、足の指が短い人の特徴としては次のようなことが多いです。
このような方は短めのヴァンプが向いていることが多いといわれています。
トーシューズのヴァンプが長い人の特徴
トーシューズのヴァンプが長い方の次の特徴があるといわれています。
ただ足ゆびの強度、立ちやすさ、経験によっても差があるため、試し履きして何度かいろんな種類のトーシューズを履き試すことをお勧めします。
トーシューズのヴァンプが短い人にフィットするポワントの種類
トーシューズのヴァンプが短いほうが踊りやすい、動きやすい人は足指が弱い、甲がない人といわれがちですが、中には経験者でも足指が短いためにヴァンプが短い長さのほうがフィットするということもあるので一概には言えません。
ここではヴァンプが比較的短い人用に作られているトーシューズの種類を分けてみました。
サンシャのエチュード
ヴァンプが短く、ボックスもスクエアで床に接している面が広めのため、トーシューズで立った時の安定感がかなりあります。トーシューズの底を床に対してまっすぐに立てる箇所の加工をすると、より安定してトーシューズで立ちやすいです。
ネットで初めて購入する場合、足の大きさに0.5cmプラスして購入した方がサイズが合いやすい方も多数いらっしゃいます。
ブロックのヘリテージ
ブロックのヘリテージの特徴は立ち姿のラインが美しくみえるように設計されていて、ロシアのグリシコの型に似ています。
ブロックのソナタ
ブロックのソナタとセレナーデは似ているタイプのトーシューズになります。トーシューズでレッスンしている方であれば初めて履いても立ちやすいトーシューズです。トーシューズを初めて履く方はソールやボックスは比較的硬いため、すでにトーシューズでレッスンをしている方向きです。
プラットフォームやボックスが比較的広く床と接する部分が広いため、安定感が抜群です。トウ先にクッションがついているため、通常より0.5~1cm大きいサイズを選んだほうがいいです。また足先にかかる負担が多少少ないです。
消音効果がありヴァンプはやや短く出来ています。
インソールが足にそいやすいのでルルヴェやドゥミポアントしやすい作りになっています。
ブロックのセレナーデ
グロックのソナタと安定感や履き心地は似ています。プラットフォームの底の広さとヴァンプの短さやボックスが横方向に広いため、安定してバランスや回転ができます。
ヴァンプはソナタより少し長めですが、比較的ボックスとプラットフォームが広く立ちやすく、甲がでやすいようになります。また安定しバランスが取りやすいせっけいのため、ソナタよりも立ちやすい方が多いです。
グリシコのエリートマヤI
グリシコのフェッテと同じ型になります。トーシューズの幅は比較的広く安定してバランスがとりやすいです。
トーシューズの底はスウェード素材で滑りにくいです。グリシコにしては軽めのトーシューズ仕様になっています。
グリシコ2007
グリシコ2007は甲が出なく、まっすぐに立てない人でも比較的まっすぐ立ちやすいようにボックス部分が前側へやや斜めになるように設計されています。そのためトーシューズで立ちやすくなります。
ただソールが固いためトーシューズ底の加工が必要な方もいらっしゃいます。
メルレのベル
メルレのベルは、メルレのトーシューズの中で初心者向けのトウシューズになります。ソールも比較的柔らかく、トーシューズを初めて履く方向けに設計されています。
カぺジオのフェニックス
カぺジオのフェニックスは初心者用にトーシューズ自体柔らかく軽量でできているため、立ちやすく設計されています。たあだしボックスの先端が細くなっているため、幅が狭い人向きのトーシューズになります。
トーシューズ加工が必要な人のタイプ
トーシューズをはい他ばかりの人や1年未満の人はまだポワントでたって踊れるだけの引き上げる筋力や、腸腰筋(インナーマッスル)ができていないことによって、体の部位のいろいろな箇所にバレエラインでない支障が様々にでてきます。
自撮りするとよくわかると思いますが、例えば
- 肩が上がっていたり、
- 脚のどこかが内股になっていたり
- 甲がへっこんでいたり
- お尻がでっちりになっちたり
- おなかがべろんべろんに柔らかすぎてたり
- ふくらはぎや太ももが異常にパンパンに筋肉がはってしまったり
- 手のラインが強すぎたり
例えば上記汚いバレエラインはポワントが上手くたてないことが原因なんです。
1年以上トーシューズを履いてもポワントで踊っている姿が上記のような場合、トウシューズの加工方法を試すことをおすすめします。
トーシューズ加工方法と改善できること
ポワントが正しく加工されていないために、
- 足先にかかる体重がかかとよりになってしまったり前過ぎたり
- 親指にかかりすぎたり
- 甲がへんこんで後ろ重心で膝が曲がってしまったり・・
ポワント加工はバレエラインを綺麗に魅せるためにとても重要なポイントの1つです。
上記写真はトウシューズの加工途中なので状態がすごいですが、このくらいやっても最終的に足が強い場合はアロンアルファやニスで固めてホールドするので、硬さは大丈夫です。
個人的に、ニスは乾きが遅くトーシューズが重くなってしまう欠点があります。だから時間短縮にも軽いポワントで踊るために、アロンアルファでポワントの先とバンブとつま先部の脚底を固めています。
私自身もポワントでアラベスクした時にほんの少し膝のお皿がでてしまっていたのですが、正しいポワント加工方法を実践してからは見た目も膝のお皿のラインはでななくなり、太ももまでのラインが見た感じは問題ないバレエラインになりました。
トーシューズ加工する時、ソールを切る場所?
ポワントの底をどこで切るか?どの長さで切ると、ポワントワークが上手にできて、足のラインもきれいな位置で立てるのか? また立ちやすいのか?
バナナ足にならないで美しいポワントフォームで立てるの?
個人の悩みはほんと個人個人で千差万別です。
プロのバレリーナでもちょっとした加工の仕方で履きにくかったり、ニスで固めすぎて固すぎて立ちづらかったりします。
初めてトーシューズの底を切るときは、切りすぎないようにちょっとずつ加工していきましょう。
例えば足指の長さが短く親指~中指の長さが同じで、左足がかなりX脚のためポワントでダンアップで立つことが少し弱いです。
このような足先の特徴を考えてポワントの底の真ん中にある釘の手前までちょっと斜めに切ってます。
履いているポワントはグリシコなので、固めのポワント。
だからトーシューズの底を切るときも一苦労です。1時間ぐらいかかってしまいます(;^_^A。
トウシューズのヴァンプが短い人のポワント選び方とソールを切る加工方法まとめ
このように片足ずつ足の形や立ちやすいポワントの固さ、足裏の立ちやすい場所で左右の異なる特徴を理解したうえでポワント加工をしましょう♪
あなたの足のフォームや足の強弱の具合に合わせたポワント加工方法を学んでみるのもいいですね。