新国立バレエ団ができてからダンサーの新旧交代は幾度となくありました。
最近は小野絢子さんを筆頭に、プリンシパルやソリストの方たちのパーソナリティーが定着しつつあり、バレエ団の味や傾向、どういうダンサーを好むのかということも何となく感じている方もいらっしゃると思います。
最近のバレエ団のキャストでは、若年であまりコールドとしての経験が少なくソリスト・プリンシパル級の役に抜擢されていることも多くなりました。見方によってはバレエ団側も若手の育成というよりは、話題性を作るということに重要性をおいているのかともとらえられます。
西ヨーロッパではいきなりコールドをソリストやプリンシパル級に起用するということは稀です。
理由は、信用がないからです。本当にコールドの人がいきなり何も経験がないのに本当に最初から最後まで団の重要な役を踊り切れるのか?周囲にわかるミスをしたらおしまいですからね。メディアにも批判されるほど、一般の生活にバレエがまるで芸能人のような扱いをされているからです。
もう一つの理由は、若手を育てるために才能があっても群舞で回りと踊りを合わせるという協調性を養うためです。
そうでないとプリンシパル級になっても周りが合わせてくれないことも多々ありますからね。結局、コールドがあっての主役ですから。
長くなりましたが、最近の新国立劇場のオーディションの傾向や、倍率について考えていきたいと思います。
新国立劇場バレエ団 オーディション基本情報
芸術監督:亡き、牧阿佐美先生、そして大原先生のあと2020年シーズンから、元ロイヤルバレエ団のプリンシパル、吉田都が就任されています。
芸術監督が変わると、演目のレパートリーや傾向(バレエ方向か、コンテンポラリーダンスも積極的に取り入れていく西ヨーロッパと同じ傾向なのか)がガラッと変わる場合もあります。また好みによって、役が就く、就かない等、様々な交代もありえます。そのため、退団する人が増え、新しいバレエダンサーが増える場合もあります。
新国立劇場バレエ団 オーディション倍率について考察
新国立劇場バレエ団のオーディションの倍率は、公式には公表されていないので考察するしかないのですが。バレエ団に入れる実力があっても落ちてしまうかなり狭き門になります。
バレエ団合格の倍率については 受験者数が公表されていないためはっきりしたことはわかっていない状況が現在も続いています。これは国内のバレエ団、海外のバレエ団共通の事実なります。
入団した新バレエダンサーさんが毎年数名ということで、倍率は例えば東大に受かるよりはるかに狭き門です。
新国立劇場バレエ団の元所属先
どのお教室、バレエ学校で練習をしていれば必ず新国立劇場バレエ団に受かるという保証はありません。
ただ新バレエダンサーの元所属先を考えると、所属していると可能性がありそうなお教室は次の2つあります。
上記以外の所属先からオーディションを受け、入団されていらっしゃる方々も多いため一つの方法として知っておくといいと思います。
研修所はまさに新国立劇場バレエ団のダンサーや先生方から直に教えて頂けるので、新国立劇場バレエ団の求めているバレリーナ像になるべくレッスンを行われているため、受かる確率は大きいです。
新国立劇場バレエ研修所 オーディション合格数と倍率
新国立劇場バレエ研修所 オーディション合格数と倍率の情報になります。情報源は新国立劇場バレエ公式HPからの情報を参照すると、1期生募集の平成13年度から情報を分析しても男女合わせて合格率は約15%ほどになります。
男女の割合から言うと、男性バレエダンサーの方が女性バレリーナよりも合格率はかなり高くなります。まだまだ男性ダンサーの絶対数が女性よりもかなり少ないことが原因となります。
令和5年20期生 新国立劇場バレエ研修所 オーディション合格数と倍率
まとめ 新国立バレエ団 オーディション情報と倍率
これはほんの一部の話しですが、日本のバレエはまだまだ、バレエをやるための体の条件や実力でバレエ団オーディションに受かったり、シーズン更新できたりするのではなく、バレエ団の経営、運営側や実力者の好みでダンサーたちの雇用が左右されてしまうことも当然あります。
海外のバレエ団でも同様なことは生じています。
日本のバレエ団に入団したいのなであれば、やはり新国立劇場のバレエ研修所や指導者の方々のバレエ学校の門下生になることも視野にいれておきましょう。