バレリーナになりたい人ならバレエコンクールに出場して入賞しながら少しずつ上の段階を目指す人は多いですよね。
結果からいうと、バレエコンクールで入賞している人がどういったバリエーションを選んでいるかというと、その年の影響もありますが、だいたい回転系のテクニックをみせる海賊、エスメラルダ、パキータ等のバリエーションや優雅さや気品を醸し出す姫系のオーロラや金平糖、ジゼルが多いです。
だからといって誰もがそういうテクニック的にも高度で、優雅な雰囲気のバリエーションを踊って入賞するかと言うとそうでもないのが裏事情です。
(この辺のバレエコンクールで入賞しやすいバリエーション選ぶの詳しい情報を知りたい人はコチラ→)
また、バレエは一般的なスポーツとは異なり、「高度な技術を披露したからといって高得点が得られる」というわけではないんです。
他のダンサーと比較して優れているからといって必ずしも優勝できるわけではありません。確かに、基本的な技術レベルは必要とされますが、評価基準は以下のような審査員の思うところや好みによっても点数が変わってきますが、バレエコンクール基本要素はマスターするといいですよ。
バレエコンクールでの審査基準:入賞への道のり
このセクションでは、バレエコンクールでの審査基準について詳しく解説します。審査基準を理解することは、コンクールでの成功への第一歩です。技術、芸術性、その他の要素がどのように評価されるか一緒にみていきましょう。
- 表現力:
ダンサーが作品をどれだけ理解し、それをどう踊りに落とし込むかが重要です。また、ダンサー自身の個性も評価の一部となります。 - 音楽性:
バレエは音楽と密接に関連しています。音楽に対する理解と、それをどう表現するかが審査のポイントとなります。 - 外見・容姿:
バレエを踊る上での体のバランスや、役柄に適した美しさなどが評価されます。
番外編として<舞台マナー>も審査基準としてあえて追加します。
衣装、シューズ、メイク、ヘアスタイルなどの身だしなみ、そして舞台に対する態度もちょっとした踊りの端々、表情にでてしまうため、これも審査、特に表現力に表れてくるといわれています。
また<役や踊りの解釈> ダンサーが自分が踊る役をどれだけ理解しているか?役柄によって、表情や音どり、細かいステップにもつながるため評価の対象となるでしょうね。
バレエコンクール審査の技術面:何が求められるか?
技術面での審査基準は、バレエコンクールでの成功にとって重要な要素です。ここでは、技術的な要素がどのように評価され、どのような技術が求められるのかについて詳しく説明します。
コンクールにはそれぞれ技術的な審査基準が設定されていて、コンクールの目的により異なってきます。
例えばローザンヌローザンヌ国際バレエコンクールが公開している「審査の方法」や Japan Ballet Competitionの技術面での審査基準によると体の細かい使い方まで説明されています。
コンクールでの結果は全てではありません。コンクールの基準は各コンクールで異なり、必ずしも基準を満たせば入賞できるわけではありません。時には、技術的なミスが多くても、審査員を魅了する何かを持っているダンサーが入賞することもあります。
ただ基本的なアンディオールができていること、体のラインができているうえでのバリエーションやアンシェヌマンの動きを評価されます。
アンディオールの重要性と自己評価の必要性
バレエコンクールでの成功のための鍵の一つは、アンディオールの技術を習得していることです。もしアンディオールができていないと、たとえ他のテクニックが高度でも、バレリーナとしての体のラインが完成されていないと審査員から見られます。
アンディオールはバレエの基礎であり、レッスンでは常にその再確認が必要です。アンディオールの技術がしっかりと身につけば、回転(ピルエット)、足上げ、ジャンプ、バランスなどのより高度なテクニックを効率良く習得することが可能になります。
アンディオールの筋肉とそのトレーニング方法
アンディオールを実現するためには、特定の筋肉群のトレーニングが必要です。自身の体でアンディオールが不完全な箇所を見つけ、その部位を強化する必要があります。
バーオソル(床バレエ)、フロア―バレエのエクササイズは、アンディオールを動かすための筋肉を育てるのにバレエと同じ動きをしながら筋肉の使い方を感じることができるため、非常に有効です。
また、個別の指導を提供してくれるバレエ教師を探すことも、アンディオールの技術を強化するのに有効な方法です。
このようにアンディオールの技術を複数の方法から習得することは、バレエコンクールで入賞するための重要なステップであり、この技術を習得することで、バレエのパフォーマンス全体が向上します。
バレエコンクール審査の芸術面:表現力が重要
バレエは技術だけでなく、芸術性も重要です。このセクションでは、芸術面での審査基準と、表現力を如何に高めるかについて詳しく解説します。
バレエコンクールでは、技術的なスキルだけでなく、観客や審査員を引きつける強い魅力も評価されます。この魅力は「オーラ」「個性」「踊りの雰囲気」とも呼ばれ、一見すると練習で身につけることが難しいように思えます。
しかし、自分の魅力を引き立てる方法を学び、それを練習することで、入賞に一歩近づくことが可能です。
芸術点の難しさもあります。審査員は人間であり、感情や感覚を持っています。そのため、同じパフォーマンスを見ても、審査員によって評価は異なります。
例えば私はロシアバレエメソッドよりもフランスやロイヤルのエレガンスや伝統を重んじる独特なメソッドを学んだバレエダンサーが好みです。舞台鑑賞、youtubeをみるときも自然とロシアバレやロシアメソッドの人の踊り方は興味ないんです。
私と逆の意見の方もいらっしゃり、好みの違いなので、踊り方やメソッ他、比べること自体不自然ですよね?いろんな意見も好みもあっていいものだと思います。これがどのコンクールでも生じてしまうことなのです。
一部の審査員はあるダンサーのパフォーマンスを素晴らしいと感じる一方で、他の審査員はそれが自分の好みではないと感じるかもしれません。
バレエのように感性が重要なコンクールでは、審査員の個々の好みが結果に大きな影響を与えることは避けられません。
ただ大幅に音にずれが生じたり、衣装が演目とかけ離れていたり、センスのない衣装や悪めだちするメイク・振付だと審査員の多くが低い点数をつける可能性は大いにあります。
音楽性と優雅さを理解するためのバリエーションの秘訣
また黒鳥やエスメラルダで、年齢の低い小学生や中学生が踊っているのをみますが、もともとこの踊りは大人の女性がやる踊りでしょ?! 黒鳥は王子を魅了しようという踊りでしょ?エスメはジプシーの女性の踊りでしょ?それを人生経験が浅い子どもが踊っているのをみて違和感感じませんか?みていて気持ちが悪いです。これが演目の解釈、役柄につながる要素になります。
少なくともそのような印象を受ける踊りだったら、審査員にとってどうでしょうか? コンクールのポイントの中で雰囲気やムード、音楽性に対する点数は低くなるでしょうね。
また“Musicality in dance: What it means to be a true dancer”にはバレエの音楽性と優雅さについての理解を深めるのに役立つ重要事項も書かれています。
音楽のフレージングつまり、音楽のアクセント、シンコペーション、強いビートと弱いビートを探求することで単調な踊り、ヴァリエーションのパではなく、踊る人の個性が生まれてきます。
また音楽の耳を豊かにすることも音楽性、芸術性を高めることが可能です。バレエやバレエ以外でもライブコンサートに行ったり、パフォーマンスの録音を研究したり、交響曲を聴いたりすることで、様々なジャンルの音楽を体験することで耳が肥える、音に反応しやすい情緒(感性)を鍛えることができます。
自分の雰囲気にあうバリエーションを選んで、アンディオールが訓練されている人がより音楽性を感じられる美しいバリエーションができれば、コンクールで入賞圏内にはいることは十分可能です。
バレエコンクール審査のその他の要素:見逃せないポイント
技術や芸術性以外にも、バレエコンクールの審査には様々な要素が含まれます。ここでは、その他の審査基準について詳しく説明し、全体的な評価を理解するためのヒントを提供します。
外見・容姿: バレエを踊る上での体のバランスや、役柄に適した美しさなどが評価されます。
舞台マナー: 衣装、シューズ、メイク、ヘアスタイルなどの身だしなみ、そして舞台に対する態度も審査の一部となります。
バレエコンクール成功のための食事管理の重要性
バレエコンクールでの勝利は、舞台上のパフォーマンスだけでなく、舞台裏の生活習慣にも左右されます。その中でも特に重要な要素となるのが「食事管理」です。
身体のラインと体調を最適に保つためには、健全な食生活が必要不可欠で、これがバレエコンクールでの評価に直結します。
体力を維持し、踊りのパフォーマンスをサポートするためには、バランスの良い食事が必要です。専門家による食事メニューの指導やバレエ学校のダイエットメニューを実践することで、健康的な体型と体力を維持し、審査員の評価を高めることが可能となります。
バレエコンクール入賞に導くバレエスクール選びのポイント
バレエコンクールで成功を収めるためには、適切なバレエスクール選びも重要な一歩です。優秀なバレエスクールは、独自のカリキュラムや教授法で、バレエコンクールで成功するための道筋を示してくれます。
可能であれば、自身のバレエ教師だけでなく、他のバレエの先生からの指導も受けることを検討すると良いでしょう。
それは、異なる視点やアプローチ方法での指導を受けることで、新たな技術や知識を得られるからです。異なる先生からのレッスンを経験することで、自分自身の体の動きを理解しやすくなり、踊りがよりスムーズになる可能性があります。
しかし、そのためには教師のバックグラウンドや資格、そしてその教師が他の教師のクラスを受けることを歓迎するかどうかを確認することが必要となります。
新しくスタートしたバレエ教室は生徒数が少ないというデメリットもありますが、一人ひとりの生徒に対する指導時間が多いこともあります。そのような環境でのレッスンは、個々のニーズに応じた指導が可能となり、バレエコンクールでの成功に繋がるでしょう。
バレエコンクールで入賞するためのまとめ:成功への道筋
バレエコンクールで成功するためには、踊りの技術だけでなく、食事管理や適切なバレエスクールの選択など、多方面からのアプローチが必要です。
これら全ての要素が連携し、バレエコンクールでのパフォーマンスを最適化することで、目指す入賞へと繋がるでしょう。